月に群雲

都内在住大学生による旅日記 主に鉄道について

新幹線駅なのに1日平均乗車人数33人!「奥津軽いまべつ駅」に行ってきた話

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2016年の北海道新幹線開業とともに開業した奥津軽いまべつ駅.人口約2400人の今別町にあり,駅の1日平均乗車人数は33人(2017年の統計)です.もちろん,日本全国の新幹線駅の中で最も低い数字です.

新幹線駅ながら秘境駅でもある奥津軽いまべつ駅に行ってきた,というお話です.

 

 

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木古内から北海道新幹線はやぶさ号に乗ること30分,列車は青函トンネルを抜け,津軽線と並走します.まもなく奥津軽いまべつ駅に到着します.

木古内から奥津軽いまべつ間の特急料金は1520円(特定特急券)です.北海道新幹線開業前の海峡線蟹田木古内間は特急列車しか運行されていなかったため,特例として普通乗車券や青春18きっぷ等のみで特急列車の普通車自由席に乗ることができましたが,今はこのような制度はありません.

また,はやぶさ号は全席指定席であるので,特定特急券では座席の指定はされず,普通車の空いている席に座るしかありません.とはいっても,この区間で指定席が満席となることはないと思いますが…

 

 

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新幹線のホームは2面3線となっております.下り線(新函館北斗方面)のみ通過線があります.北海道新幹線のこの区間は貨物列車の走る海峡線と共用となっております.この写真からは見えませんが,ホームの外側にそれぞれ2本ずつ狭軌の線路が敷かれています.主に貨物列車が新幹線を待避するのに使われます.

 

 

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はやぶさ30号でこの駅に降り立ちました.この列車が行ってしまうと次の上り新幹線まで4時間です.

北海道新幹線自体の本数もかなり少ないですが,半分近くの列車が通過してしまうため,奥津軽いまべつ駅に停車する列車は,1日当たり上下線各7本ずつとなっております.

 


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改札口です.橋上駅舎となっており,改札口は新幹線の線路の真上にあります.

この駅の所在地は青森県ですが,北海道新幹線JR北海道の路線であるのでこの駅もJR北海道の所属となっております.

北海道新幹線が開業する前は,海峡線の津軽今別という駅がこの場所にありました.津軽今別駅JR北海道の所属となっておりました.

 


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駅舎と改札口を結ぶ通路からの,新函館北斗方面の風景です.新幹線の駅とは思えないですね.

右側の建物の中にホームがあります.真ん中の2本の線路は貨物列車が走る海峡線の下り線路です.左側の単線はJR東日本津軽線の線路であり,ホームは津軽二股駅です.

 


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新青森方面の風景です.中央右の分岐のある線路は,新幹線の保守基地へと向かう線路です.



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JR北海道の駅であるので,入場券にもJR北海道の料金(200円)が適用されます.1日に1回,ほぼ同時刻にこの駅を通過する2つの列車があるとは驚きです.

 


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駅舎は津軽線の線路を越えたホームの西側にあります.この辺りでは東に向かって標高が高くなっており,さらに改札口が新幹線のホームの上にあるため,駅舎は結構な高さになっております.


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階段を降り始めたものの,一向に終わらないので不安になりました(笑)

ちゃんとエレベーターもついております.

 

 

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駅前の風景です.とある地方の駅前の風景としてはありふれたような景色ですが,これが新幹線の駅だというのは驚きです.

北陸新幹線安中榛名駅が「山ん中榛名」なんてネタにされていますが,安中榛名駅の方が駅近くに分譲住宅地もあり,奥津軽いまべつ駅ほど閑散とはしてません.

 

ただし,青春18きっぷのシーズンになると,津軽線北海道新幹線の乗り継ぎ客で賑わうそうです.

 


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奥津軽いまべつ駅に隣接して,道の駅いまべつと津軽線津軽二股駅があります.津軽二股駅とは乗換駅として案内はされていますが,乗り継ぎダイヤに関しては考慮されていません.また,運賃計算も別の駅としての扱いになり,乗り継ぎの場合には別々に乗車券を買わなければいけません


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津軽二股駅は駅舎もなく,ホームがぽつんとあるだけの駅です.

 


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津軽二股駅は1958年の開業です.その約60年後に,ここに新幹線の駅ができるなんて当時の人々は思ってもいなかったでしょう.


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次の新幹線まではまだだいぶあるので,津軽線蟹田行きの列車に乗ってこの地を離れます.

 

 

新幹線の秘境駅などともいわれる奥津軽いまべつ駅,皆様もぜひ訪れてみてはいかがでしょうか.

 

最後までお読みいただきありがとうございました.