バニラエアひがし北海道フリーパスの旅(3) 網走〜札幌
今は亡き航空会社,バニラエア.
そんなバニラエアとJR北海道とのタイアップで発売されていた「バニラエアひがし北海道フリーパス」で旅をしてきた,というお話です.
前回の記事の続きです.
8月22日(木)
朝6時15分に起床.昨日お酒を飲んでそのまま寝てしまっていたのでしょうか,窓が開けっぱなしでした.部屋に冷房はついておりませんでしたが,ここは8月下旬の北海道,流石に寒く感じました.
網走6時41分発の始発列車までそれ程時間がありません.これを逃すと次の列車は3時間半後,流石に笑い事じゃなくなります(笑)
以前,鳥取のネットカフェで寝坊した時のことを思い出しました.
昨日来た道を戻ります.
列車が走り去っていって驚きましたが,どうやら反対列車であった模様.
無事間に合いました.釧網本線始発の釧路行きです.釧路までは約3時間20分.キハ54の単行です.
車内は転換クロスシートが並んでいます.こちらも0系新幹線の廃車発生品だった気がします.(違っていたらごめんなさい)
列車はオホーツク海に沿って走ります.昨日2度通った場所です.
車内はちらほらと乗客が乗っておられます.それほど長い距離を乗りとおしていた方はあまりいなかった気がします.
知床斜里を過ぎると,オホーツク海と離れ,列車は山間部へと入っていきます.
網走を発車して1時間15分,緑駅で反対列車との交換待ちです.
茅沼駅に停車中です.
今回は時間がないので列車から眺めるだけですが,降りてみたり,ノロッコ号から眺めてみたりしたいものですね.
このあたりは人家もまばらであり,駅の間隔もだいぶ開いております.
塘路駅に到着.反対側の網走行き快速しれとこ摩周号の交換待ちです.時間があるので列車を降ります.ログハウス風の駅舎です.ログハウス風の駅舎といえば,個人的に大月駅や飛騨小坂駅が印象的です.
駅舎内には喫茶店が入っております.ちなみにこの駅の平均乗車人数は5人ほどだそう...
その後も列車は釧路湿原の中を走ります.景色に飽きない路線です.
10時ちょうどに終点釧路に到着です.向かい側には根室本線の普通列車が止まっております.
全国ニュースの天気予報にも登場する釧路市.道東最大の都市であります.ここに来るのはちょうど2年ぶりです.
根室本線はこの駅で系統が途切れているため,実質3路線のジャンクションとなっております.
臨時列車のくしろ湿原ノロッコ2号です.平日ですが指定席は満席でした.自由席もついておりますが4両中の1両しかないので,指定席をとっておくことをお勧めします.
札幌からの特急スーパーおおぞら1号がやって参りました.来年の3月からはスーパーが外れて特急おおぞら号になることが発表されましたね.
快速ノサップ号にて根室を目指します.
こちらもキハ54の単行.車内はかなり埋まっています.
定刻通り釧路を出発.快速ですが途中上尾幌までは各駅に止まります.根室本線下りははなさき,ノサップと快速が2本存在しますが,お互い停車パターンがバラバラなのが面白いところです.
このように窓が開きます.窓が開く列車というのも,近年ではかなり減ってきているように感じます.
厚岸駅付近では海沿いを走ります.目の前に見えるのは厚岸湾です.
厚岸駅を過ぎると今度は厚岸湖に沿って走ります.牡蠣の養殖知られているそうです.(知らなかった)
厚床駅に停車中.ここまでくるとお客さんもかなり減ってきました.
落石駅付近で列車は再び海沿いを走ります.
このあたりは快速運転で,かなり速いスピードで駆け抜けます.
釧路から2時間10分,終点根室に到着です.
日本最東端の駅,と言いたいところですがその称号はお隣の東根室駅に譲っております.
かつては札幌からの直通列車もあったのかと思いますが,今では釧路からの列車のみとております.
滝川から続く根室本線もこの駅で終わりです.かつては根室港への貨物支線もあったとのこと.
平日の昼下がり.観光客がちらほらいる以外は閑散としています.
ここからバスに乗り換えて本土最東端の納沙布岬を目指します.根室駅にも最果て感は漂っていますが,ここから納沙布岬まではさらに20キロほど.北海道の広さを隅々まで感じます.
ちなみに,往復で乗車券を買うと,若干安くなります.
わずかな客を乗せて,バスは出発します.
バスに揺られること45分,納沙布岬へと到着です.
日本の法律的にはどうやら,本土とは北海道,本州,四国,九州のことを指すようです.その為,本土四極は宗谷岬,納沙布岬,佐多岬,神崎鼻のことを指します.
四島(しま)のかけはし,と呼ばれるモニュメントです.世界平和および,北方領土返還を祈って作られたものだそうです.
日本最東端に関しては領土問題が絡んでくるのでここでの言及は避けますが,ここ納沙布岬は本土の最東端であります.
このような本土最東端へ訪問したという証明書がいただけます.
再びバスに乗り込み,来た道を帰ります.帰りは根室駅まで乗らず,10分ほど手前のバス停で降ります.
そこから歩いて10分ほど,東根室駅へやってきました.
この駅は紛れもなく,日本最東端の鉄道駅であります.
こうして写真を撮っていると,バスツアーの団体の方々がやって来ました.この駅までバスでやって来た,厚床駅まで根室本線に乗り,そこから再びバスへと戻って行かれました.
この駅は1面1線の構造.無人駅であります.
団体客の方々のお陰で車内は賑やかです.
途中,茶内駅で交換待ちです.
年々その姿を少なくしつつあるサボ.いつまで見ることができるのでしょうか.
厚岸駅付近で海沿いを走ります.花咲線という愛称の付いている,根室本線の末端区間は景色に飽きることのない,素晴らしい路線であります.
釧路到着は定刻通り18時51分.すぐさま19時発の札幌行き最終列車,特急スーパーおおぞら12号に乗り継ぎます.
最盛期に比べればそこまでですが,さすがは俊足特急,アグレッシブな走りを見せてくれます.
千歳線内での遅れもあり,9分の遅れを持って終点札幌に到着です.4時間を超える長旅でした.
この日は札幌駅付近のネットカフェに宿泊します.辿り着いた時点でiPhoneの充電は残り1%,滑り込みセーフでした.
続く